最後の審判

2012年10月22日(月)
我が輩は、コンクリートの階段、のようだ。
名前は・・昔あったような気がするが、遠い昔なので思い出せない。
いや、一番上の段はイスのようではないか。

ボールを追う歓声がなくなって久しいが、平穏で安らいだ日々を送っていたと思ったら、十日ほど前に身の回りで大きな工事があって、足下は小ぎれいな砂利が敷き詰められた。

あー、いや、私はトマソンではない。
無用の長物かもしれないが・・。好きでここに立っているわけでもない。



そう、かつては、青春のシンボルだったテニスの審判台であった我。
流行のコンクリートで作られ、ちょっとかっこいいものだった。
大学の研究に疲れた若き学者たちが、汗を流して気分転換しただろう。
研究室の窓から、そっと眺める恋物語もあったかもしれぬ。

しかし・・・いつか、テニスコートが復活する夢もかなわず、この秋、コートだった地面はアスファルトで固めた駐車場になり果てた。
我はそれをただじっと見ているだけ。もう一度だけ、審判をしたいものだ。最後の審判を。

大きな音だけど

2012年10月20日(土)
後期が始まって、学業にクラブに熱が入ってきた大学の今日この頃。

土曜日は、応援団が堂々と練習する日です。
そういえば、最近は、授業中に応援練習をしてはいけないのか、平日は静か。

体育館の前で、チアガール、応援団のホーン、そして大きな声のエール・・・・
どれをとっても「青春」そのもの!
この体育館の設計もえーーと、近代建築の・・えーと、誰かです。
ちょっとコルビジュエなどの影響がありそう。

バス停でバス待ちの人も、眩しそうに、応援練習を見物。
こういうの、いいなぁ〜。まさしく、大学の風景。

タクシーで通りかかった瞬間、大音量の太鼓とホーンが鳴って、運転手は「わぁっ、びっくりした!」と叫んだけど、それでもにこやか。大人はそういう器量がないとね。

今週は入場無料!

2012年10月10日         ★お知らせ★
山中伸弥先生がノーベル賞受賞されたのを記念して、今週一週間は、博物館は入場料が無料になります。すごい、阪神優勝セールみたい(笑)。大学も柔らかくなったもんだな〜!と感心!

ただし・・・・山中先生の再生医療基礎研究、iPS細胞などに関する展示は、現在、博物館にはまだありません。そう遠くない先にノーベル賞関連の展覧会があると思います。

是非なんどもお越し下さいね!

と、ここまで書いて調べたら、ツィッターで「【速報】 京都大学、山中教授ノーベル賞受賞記念で10月9日の全授業を休講に」という偽情報が広まっていたらしい・・・。まぁ、おふざけ程度でいいけど。

「博物館が一週間入館無料」はホントですよ!


そりゃノーベル賞


2012年10月8日(体育の日)
今日、夕方からノーベル賞の発表があると聞いていて、4時前からヘリコプターがバタバタしたので「おっ、山中先生かな?」と思ったら、やっぱりそうだった!
山中先生、iPS細胞でノーベル賞受賞

やった!って感じです。山中先生の講演会は聞いたことがあるけど、本当に真摯に医療の原点みたいな「患者を救う」をミッションとしてるといわれた。こういうのって、野口英世の時代で終わってるかとおもって気恥ずかしかったけど、堂々といわれる彼に頭がさがった。

また、現代は「特許競争」があり、ほぼタッチの差くらいで、世界中が争って研究しているため、法律など精鋭の特許専門グループが強力にそして上手に申請を進めないと、特許を取れない。
特許をとれないとどうなるか?。特許をもつところにライセンス料を払わないといけないから、研究費、薬価、医療費が膨大となり、助かる患者さんも医療を受けられなくなってしまう(とは私の推測)。
もちろん研究費もだが、この大事な特許専門スタッフたちの給料確保の為に、山中先生はあちこち寄付金集めに奔走され、自らマラソンも走って賞金を集めておられた。話題にもなるが、マラソンなんてほんま身体張ってて、たおれへんやろか?と思うくらい。

だから、今回のノーベル賞はとっても嬉しい。やった!
これで、特許グループも少しはお金がまわるし、特許も押さえられやすいし、日本の将来の医療にとってもほんとに助かった!と思う。全部安心はできないけど。

これから、だからこそ、京大の薬学部も頑張って欲しい。
ダーティな教授もいたが、そんなことしてる場合ちゃうで!と思う。

以上、興奮したマダムの独り言でした・・




古事記と宇宙、稗田阿礼の里で

2012年10月5日(金)
あれっ、ちょっと日記が逆戻りですが・・
今年の5月の金環日食の時に時計台ホールで行った「日食講演会」、その時に、花山天文台(理学部)の柴田台長が、音楽家の喜多郎さんのCD「古事記」と宇宙映像をミックスした映像を上映したり、二人でお話をするというおもしろい企画がありました。

こんどは、11月24日に奈良の大和郡山の「城ホール」にて、再演。
大和郡山市の「古事記1300年祭」のエンディングだそうですが、こんどは映像もグレードアップして万全の態勢!
大和郡山には、『古事記』編纂に大きく関わった稗田阿礼を祀る賣太神社があります。1000年以上前の日本のはじまりのお話と、何万光年という宇宙や太陽と・・とにかく、スケールのおっきい催しになります。

今日、柴田先生、喜多郎さん、(奥様のキーボード奏者)KEIKOさんほか、集まって打合せしました。記念写真をぱちり。

それにしてもいつも柴田先生は「嬉しいな!嬉しいな!」というお話のなさりかたでたくさんの人々を巻き込んで行かれます。ほんと、すごい人です(笑)

大学は宝箱!

2012年10月8日(日)
京都の大学が連携した「大学は宝箱!」の展覧会、が始まりました。
ほんとに、いろんなお宝があります。
考古学、古文書、木乃伊、美術品、民俗学資料、浮世絵それから・・とてもとてもたくさん。
写真は、現代美術作品、榎忠さんの鉄の作品。榎忠さんといえば、以前神戸に対談をみに行きました。

大学っていろんなものを持っているんですねぇ。それぞれの大学の特色や歴史が垣間見られて、おもしろいですよ。

OHP

2012年9月29日(土)
京都府庁の旧館は、1904年に建てられた洋館建築(過去にミュゼップのスタッフが結婚式をした)
http://www.pref.kyoto.jp/qhonkan/index.html

ここでのアートイベント「観光地」(A few hours EXHIBITION “The Place for Lightseeing)の話を少し。
観光はsightseeingですが、これはlightseeing そう、光の展覧会。
http://nobutosuda.org/観光地/


壁一面に、水油霧・・の模様が次々に展開するなか 箏、ダンス、自作パイプオルガンなどのアーチストが演奏して、全部融け合う数時間。


一番のポイントはこの光画、コンピュータではなくて何台ものOHP(オーバーヘッドプロジェクタ)の上のバットの上にその場にスポイトや霧吹きで色を垂らしていく、アナログなもの。この非可逆で一過性のアートがすごく美しい。

OHPといえば、以前は授業や講義で必須のものだった。
いまやパソコンが当たり前だが、こんなところでOHP大活躍。こちらは深みもあって、ちょっとハラハラ感や、ほんとに「同時性」という点でもすぐれている。

芸術とサイエンスって、分けて考えられるけど、こういう接点はいいよね。
20代の人たちがやってるし、見に来てる人たちも98%は20〜30代のアート系(笑)。(2%?、はい私です)

こんなことをやったり楽しんだりして、みんな たのもしいなぁ。