書くモノ

2011年10月30日(日)

いやはや!今日はめっちゃくちゃ忙しかった。有り難いことです〜。
でもあまりに不意打ちだったもので、ほとんどパニクってました。
午後からはいつもの日曜日になったけど、午前中は「はやぶさ展」をちょっと思い出しました(笑)。

写真撮る暇なかったので、とりあえずこれ。
先日「書くモノ」のワークショップのためにいろいろ誂えた文具たちのうちの一つ。
8㎝くらいの箱に入ったミニミニ硯と組み立て式の筆セット。
学生スタッフが「気になります〜!私こんなの大好き!」と言ってくれた。

これと巻紙持って、駅のホームとかで手紙書いてたら注目されちゃうでしょうね。
やってることは、ケータイメールと同じはずなんですが・・・(笑)

縄文の木こり達

2011年10月29日(土)
時計台ホールで「文化遺産と科学─縄文の木こり達─」という公開講演会がありました。


いま、博物館で「埃及考古」展の実行委員長をされてる泉拓良先生の講演も。
えっ、泉先生って、中東発掘の専門では?とおもっていたら、実は元々は「北白川の縄文遺跡」の研究者だったということで、素人の私はびっくり。


とてもわかりやすくて、研究者というのは、研究力の他にも、人望、プロデューサー力などいろんな能力も必要なんだろうな。。。と想像していました。


泉先生の講演の最後のスライドは「埃及考古展開催中」というしっかり宣伝(笑)
ありがたや!

百万遍古本まつり

2011年10月29日(土)
今日から11月3日まで百万遍知恩寺で「古本まつり」。
夏の下鴨神社と秋の百万遍のふるほんまつりは楽しいイベント。
インターネットで古本も簡単に買えますが、やっぱり、この古本の粉っぽさというか、匂いと黄ばんだ本の背表紙・古い草紙を見ながら、値踏みされてるような古本屋のおやじさんの視線を感じながら、歩く楽しみは堪えられません。
今出川通沿いの古本屋、出版社は、店の前にも出しています。



←知恩寺の中は異世界です
http://www1.kcn.ne.jp/~kosho/koshoken/event.html


博物館も古本を売るかな。
ミュゼップにも、いくつか古本ありますが、手放すのが惜しいので、売らずに本棚に置いてます。

こんなんじゃ古本屋には到底なれません。

中山道

2011年10月23日(日)
今日は時代祭、昨日から順延されて実施されたようです。・・というのは、市中を通っていないので見てない。いつもなら平日なので烏丸にある本社から見ているのですが今日は博物館。
時代祭は、平安建都1100年記念で実施された「あるく博物館」。斬新なアイデアと思います。
それにしても、3時間位延々と行列が続きます。衣装をつけて歩く方々、ご苦労さまです。

歩く、といえば、先日、関東のさる研究所の先生が来られた際に、「夫婦で中山道を歩いている」というお話をされました。
いま、旧街道を休日ごとにちょっとずつ踏破するのが流行っていると聞きましたが、実際にされている方は初めてです。

宿ごとに、蕎麦やで一杯が楽しみ、とおっしゃいます。
歩いたら、本当に昔の交通や要所の施政意図なんぞがわかってくる、とも。
次は草津とおっしゃってましたから、もうゴールは目の前。

ちょっと憧れます。
草津といえば、石部宿、香の泉(お酒)を二月に蔵元で飲んだことがあります。柄杓で大きな酒樽からすくって頂きましたら、おいしいのなんのって、甘露甘露(笑)

街道沿いはみな裕福で昔の面影がありますね。

書くモノと書かれるモノ

2911年10月22日(土)
今日は文字のワークショップ。
「書くモノと書かれるモノ・・筆記具と被記具」の技術史のお話。

1時間目は「世界中の文字の歴史」、言語は何千とあるけど、文字は現在「エジプト象形文字」系と「漢字」系の二種しかないんですって。

体験では、「粘土に楔形文字を書いてお守りを作ろう」。この写真です。
でもぶきっちょな私は「神よ、私を良く守りたまえ」という文の「神よ、私を」と書いたところで一杯になってしまいました。隣の方の手元を覗くと・・もっと小さく書かなきゃいけなかったんです。えーい、めんどい!どうせ私は書記官にはなれません。

2時間目は、港千尋さんと泉先生の対談、レバノンの石棺の文字、青銅板の(偽)呪文などの写真をみながら、「書かれるモノ〜石、鉛板、紙〜によって、書く内容=石には契約や休戦協定、板は掲示板など、と違う。
「のろいの鉛板」では、一般人が神さまに呪いを伝えるのに死者の霊に託していたこと、「公衆浴場で私の服が盗まれた。なんてことだ、盗んだヤツに災いを!」。
今の私たちは笑いますが 当時の市井の人の腹に据えかねることが書いてあるらしい。

3時間目は、いよいよ空中描画。ちょっと機械の調子が悪くて、先に奥村昭男先生のフォントとそのアニメーションのデモを見せて貰い、その後、治った機会で、空中描画の体験。

参加者から体験した彼女は初めてなのにとっても上手でした。モニターに映っているのは空中に彼女が書いた「由」と言う字。空中なので奥行きの感覚が取れず目視も揺れて、難しいらしい。

しかし・・・朝からびっしり慣れない授業(笑)。つ、つかれた〜

ワークショップの前夜

2011年10月21日(金)
毎日埃及考古展は好調のようです。
明日、22日(土)はワークショップがあります。
レバノンから借りている呪いの鉛板や、ロゼッタストーンを待つまでもなく、人は昔から思うことを「書いて」来ました。その「道具」史に焦点をあてたとても興味深いワークショップ。


私の大好きな港千尋先生(『文字の母たち』 他 映像博の時にもたくさん本をうりました)、それから泉先生によるガイドや、最新のウェアラブルパソコンの技術を使った「空中(バーチャル)描画」など・・・中身、濃いです!


今日は、前乗りされた空中描画の大崎さんや、港さんとちょっと一杯に参加させてもらいました。しやわせ!お話がとにかくおもしろい!
「人間の舌は『まずいもの』を食べるためにあるんですよ」とおっしゃる。
は?。あっ、親鸞の「善人なおもて往生す、いわんや悪人をや」が如し?。わはは。酔っぱらいの禅問答(笑) 


明日、是非お越し下さい!「ガラガラと音を立てて、城が崩れるような」カルチャーショック、まちがいなし(笑)

図録できました!

2011年10月20日(水)
今日から始まった埃及考古(エジプトこうこ)展覧会の図録ができました!
ぎりぎりセーフっ!
今日、倉庫に納品されました。山積み。

カラーで写真がいっぱい、しかもデザイナーさんが素敵なレイアウトを作って下さり、気に入っています。
その上、なによりも・・・!
京大やそのほか考古学の教授や研究者の方々13人がそろって執筆、
特に編集委員の四人の先生方はなんと直前まで徹夜徹夜で仕上げてくださった中身の濃い、渾身の一冊です!

エピソードコラムがあったり読みやすいし、「考古学」って土を掘り掘りしている地味な研究と思っていたら、織物や小説家とも関係があったり、160㎝の背の高い人骨のこととかとにかく「ガクモン」の黎明期のことが透けて見えるとても意外で面白い本です。
なんでも「人間の信頼」が一番だな、と思えます。

たくさん刷ったので、是非買って下さいね!
税込み1000円で郵送販売もしています

【お問い合わせ】
075-751-7300
http://musep.jimdo.com/お問合わせ/

埃及考古(えじぷとこうこ)

2011年10月18日(火)
明日から始まる「埃及考古」展の記者発表と関係者発表会が行われました。

これものすごくおもしろいです。
年に一度くらいは、日本ではどこかの博物館でエジプトの展覧会がありますが、
それは金のマスクや秘宝など「もの」を見に行くのには楽しいのですが、
今回の京大博物館の「埃及考古」展はひとあじ違います。

ロンドン大学のベトリー教授と京都帝大の濱田耕作教授との師弟の厚い信頼が礎となって始まった日本の考古学の歴史。
文学部資料館に収蔵されていたエジプト資料からそれらを解き明かします。
歴史を遡って見ると、一つの学問が学問として成り立っていく間に、どんなに「人の心」が重いものか見えてくる、とてもおもしろい展示です。

さぁ、明日から来館をお待ちしています!


写真は絶世の美女・ネフェルティティの頭像レプリカ

出会いもの

2011年10月17日(月)
さて、いよいよ秋です。
この写真を見せたいためにアップしました。
うれしい、今年お初のマツタケちゃん、鱧とマツタケの土瓶蒸し。

え、公私混同?
わはは。この店は、以前、博物館の企画展、「映像博」の打上をやったお店だという、博物館と深い因縁の(いや全然深くない)あるところ。だから許されよ。

銀杏も秋、そして、名残の鱧と、走りのマツタケ、であいもの。
いい季節となりました。

いよいよ明後日から埃及(エジプト)考古展、はじまります。
この十日間、日本史展示室の一部を閉鎖してまで、突貫工事で展示設営をしてたんですから。
これはもう、大大期待大!です。

へうげもの

2011年10月16日(日)
昨日と打って変わって、今日は来館者激少なし・・。
静かな湖畔の・・・と歌いたくなるような静けさ。
その中で、めっちゃめちゃ元気な女の子が来てくれました。

「石が大好きなの〜」とあれこれ石をさわって、矢継ぎ早におしゃべり。
孔雀石を見ては「フェルメールの真珠の首飾りの少女の絵の青(緑)なんだよね〜」へぇ〜、そうなん!知らなかった。賢いなぁ。

蝋石を一つ買ってくれて、封筒からお小遣いを出します。
封筒には、使ったお金がちゃーんと書いてあるようです。
「茶の湯の道具」えー、茶道するの?、ここでお母さんが補足「『へうげもの』というアニメをいつも見てて、最後にお茶道具シーンが出てくるんで、私(お母さん)が茶道にはまってしまって」へぇ、そんなアニメあるんですね。
古田織部・・し、渋すぎ〜。

あと、中身は忘れてしまいましたけど、もっともっとおしゃべりしていきました。
元気いっぱい、太陽が身体からさんさんと輝いてるような「石大好き少女」ちゃんでした。

また来てね。

玻璃の玉

2011年10月

友人がイスを買うのにつきあって古道具屋に行ったら、
棚の上にこいつがころんといて、どうしても欲しくなって買ってしまいました。
もしかしたら私はガラス系に弱いのでしょうか。
ま、ミュゼップに転がしておきます。
欲しいと言われたら、そこは同じ趣味の狢(とは言いませんね)、嬉しくなります、きっと。

さて、この玉を持って行った時に、学生スタッフから即座に「漁網のブイですね、なにするんですか?」と聞かれました。さすがです。わかんないものは学生に聞け、ですね。

でもこの手吹きのようす、いいでしょう。掌にすっぽり暖かみがあります。
玻璃の風船、かな。なんて大げさな(笑)

お月見

2011年10月12日(水)
昨日電話もらって急遽の集まり、中京区のある神社でのお月見の会。
今年はいい具合に中秋が二回?
博物館の館長をはじめ、スタッフたち一行です。

神社のお座敷で上品に仕出し弁当を頂き、満月を見上げ、自然の音に耳をすませ・・
もちろん、御神酒のお下がりも頂き、まさに花鳥風月を愛でてほろ酔い気分の面々。
うーん、みやびですね〜!

帰り際に「あっそうだ、写真撮りましょう」ということで撮ったもの。
実は、本当〜に真っ暗で、シャッターを押すときは何も見えず、ほんとに当てずっぽう向けてとりました。3枚撮ったら、この1枚、結構ちゃんと入ってて成功でしょう?

円山で

2011年10月9日(日)
昨日、今日と、円山野外音楽堂でコンサートの仕事。
http://kyotomaruyama.jimdo.com/?logout=1
晴天のおかげで、恒例の大盛り上がりエンディングも無事終了!

昨日は、博物館の事務の方、今日は博物館の監視員の方と会場でお会いしました。
うれしいな、ありがとうございました!

普段運動しないくせに、こういうときはさすがに裏方として走り回るので、帰宅した今はよれよれになってます。明日は筋肉痛?

渋柿・甘柿

2011年10月
「若いっていい」を連発してましたけど、このお方にはまだまだ青い柿たちは負けます。
土曜日に「子ども博物館」でいつもにこにこしながら顕微鏡をのぞいているN先生。
話し出したら、泉のごとくおもしろい話がどんどんどんどん。

昼ご飯でパンを食べながら「ドイツではね、毎朝たくさんのパン屋さんがパン売っててね、下宿のおばさんに『どこそこのがおいしい』と言われて、必ずそこに買いにいくんですよ」。
へぇ〜、じゃ京都では豆腐屋さんみたいなものですか。

「イタリアでもね、柿はカキですよ」。
・・・『カキ・なんとか』と呼ぶんだとききましたが、わすれちゃいました。
「ほら、カーキ色っていうでしょう、あれも柿から来てるんですよ」

それから話はどんどんすすみます「日本の犬はお行儀がよくないですね。イギリス(あれっドイツだったっけか)ではね、犬の学校がたくさんあるんですよ子どもは学校にいく、犬も犬の学校に行くんです。学校で他の犬とのつきあいも身につけるんです」あ、なるほど!

「70歳迄は野菜とか裏の畑で作ってたんですけどね」えっ、ちょっと待って下さい、先生、今おいくつなのですか?「10年前ですよ。私はいま80歳ですがな」
ひゃー。

フィールドに行ったときの話やら、大学で教えた女子学生の話やら、メールもFAXもない時代の論文海外投稿の話やら・・・飄々と話されて尽きません。

ほんま、渋柿は甘い!渋みのある方は、噛めばかむほど「味」があって興味深いです。
そして、ショップの自動販売機で1日に何杯もコーヒーを飲んで売上げにせっせと貢献して下さる。
いちばん感じ入るのは、その品のよさですね。渋柿・甘柿。
お茶室のようなお年の召し方。いいなぁ。

学生力

2011年10月1日(日)
昨日の「きらきら」続きで・・・
子ども博物館のスタッフで、ミュゼップも何かとお助けしてくれる理学部数学専攻の大学院生のY君。今日は、下鴨の小さなホールで彼のピアノのミニコンサート。

弾いてるのはベートーベンのピアノソナタ月光。波の音、と言う方がピッタリ来るこの曲、少し生硬だけど思いを込めて演奏。ピアノの先生(音楽療法もされている)が言われるには、ただ曲を弾くのでなく、意識的に肉体・筋肉をコントロールして弾く教授法だそうで、「学生だけどプロの音を出すピアニスト。いまはものすごく伸び盛り」と、Y君を褒める。

あとで、彼の研究・本職の「編まれた数学の多面体コーナー」があり、あっという間に、数枚の紙片で空中で立体を作り出すY君の鮮やかな手つきに、お客さんも「ほぉーっ」と大感心。演奏終わって、余裕の顔つきもにこやか。

見に行った数学のT准教授が、後で「やっぱりY君は表現者なんだよね」。
「数学立体を作るのも、ピアノを弾くのも、彼の中に見えてるものがあってそれを表現したいという顕れなんだなぁ」と。

そう、
彼の心の中の「もの」の可視化が 数学の立体で、
心の中の「きらきら」の可聴化が ピアノ、かな。


弾きたい思い、あらわしたい音、そういうものが心の中に見えてるんでしょうか。もどかしいけど、悔しくもあり・・・という、青年のきらきらが、中で光っていました。

うーん、学生はいい。きらきらして、伸びて伸びて。
触発されます。

報告

2011年10月1日(土)
去年までレギュラーのスタッフだった薬学部6回生のTさんが「無事に就職が決まったので報告にきました」と立ち寄ってくれました。そうなんです、京大で薬学部が6年制になって1期生です。時代は変わって行ってますねぇ。
おめでとう!おめでとう!

嬉しいですねん、こうやってサプライズで寄ってくれるの。
今日のスタッフの、3回生のKさんともすぐ仲良くなってニコニコ。
うちの学生スタッフはみんな明るくて面白い子ばっかりなのが自慢です。

そうそう、Kさんは、夏休みの海外旅行のお土産で「干しマンゴー」を持ってきてくれました。これ、美味しくてやみつきになりそうです。ヨーグルトに浸けたら乾燥から「戻る」らしい!

未来が限りなくある学生たちはきらきら輝いてて、ここはとても楽しいです。