よい年を!

2011年12月30日(金)
年の瀬に、しゃれた写真で締めくくろうと思っていたら、
適当なものがないうちにほんとに晦日になってしまいました。

よい歳をお迎えください。

いろいろな説があると思いますが、私は歳神さま、という古来の農村のイメージが好きです。


正月はもともと歳神を迎えて祀るための行事。〆飾りや鏡餅なども歳を迎えるためのもので、玄関や門柱に立てる門松も歳神様を招くための依代だそう。歳神は、大晦日の夜に各家庭を訪れ、一年間の健康幸福を授け、小正月に再び還っていく。
歳神様は、柳田国男によると農耕を司る「田の神」であるとする説や、先祖の霊であるとする説、またそれらを統合したものだなど、地域や研究者により捉え方は違うのでしょうが、私は やはり一年を単に時間が物理的に経過したというより、素直に「年を越す」という感覚が好きですね。


ということで、いまから遅まきながら掃除に邁進して(!・・実はまだじたばたしてます)少しでも清々しい新年を迎えられますように。


そしてもちろん、みなさま良い歳をお迎えになられますように。

歌声は魂を安らげる

2011年12月23日(金)
あっという間にクリスマスキャロル、Brillanteさん。今年で3年目。
合唱っていいですね。クリスマス気分盛り上がります。
後ろは景教碑、キリシタン墓碑、石棺・・かつて生きていたすべての人の魂が、時のない世界で安らかでありますように。

今日は、たくさんの塾の生徒さんがたまたま見学の途中に聴いてくれたのと、朝一番で電話で「クリスマスキャロル」のお問い合わせ頂いたのが嬉しかったです。


Brillanteさんと、聴きにきてくれたミュゼップのスタッフたち。学生さんの私服はおしゃれでかわいい。

電気ピアノはいつもA先生のご厚意で貸して貰ってます。今朝もよいしょと運んできました。

明日はクリスマスキャロル

2011年12月22日(木)
明日は朝11時〜、ロビーで無料コンサート「クリスマスキャロル」あります!
お誘い合わせの上、どうぞお越し下さい。
お待ちしています!。

シャネル

2011年12月20日(火)
ミュゼップで売ってる「シェルピンスキーのアクリルモデル」を作ってる大学院生のいる研究室の忘年会。
お声かけて頂いたので、嬉しくて仕事が終わって夜9時半頃に遅まきながら顔を出したら、せんせい?がデザートに、パイナップルを出してくれました。

「はい、シャネル」・・・っていいながら。
わははは!大笑い。

学生さんは多方面の情報がすごく新しくて、それに熱い志をもってるので、話していてとてもおもしろいです。シマノの自転車やベアリング、途切れないオイル、セラミックの孔、gFRP、機密保護の厳重な工場の話、とっくに終わってるとおもっていた石油化学の未来とか・・・しらないことを一杯聞いて話した刺激的な夜でした。

古本

2011年12月15日(木)
最近、お客様多し。企画展が二つ(埃及考古展とヴァザーリ展)あるからかしらん。
今日は特に少し年上の奥様が数人連れで多いな・・?と思っていて、昼に百万遍に出るとわかりました、今日15日は百万遍・知恩寺の手作り市。相変わらず、繁盛してるようで、ついでに足を伸ばしてうちの博物館にお越し頂いてます。ありがたや。

ヴァザーリ展の関連で、なかなか注文した書籍が入荷しないので、先に古本を入手しました。
「古本屋」は好きでぶらりと入ります。これこそ一期一会の出会い、は大げさだけど、ぱっと出合って「あ、ほしい」とばっと買う、すると、だいたい「当たり」が多いです。

京都書院はいい美術書を出版していたけれど、大分前になくなりました。ヴァザーリの本もここからよく出ています。懐かしいな、と思いながら本を並べてました。結構お得です。

クリスマスキャロルのお知らせ

昨年のクリスマスキャロルの様子
2011年12月14日(水)
こんばんは双子座流星群が見られるらしいけれど、続く睡眠不足につき、早々に寝る予定。
その前に「クリスマスキャロル」のお知らせです。

今年で3年連続になりました、12月23日(祝・金)、午前11時より約30分間のミニコンサートです。ロビーにて。コンサートは無料です。

出演はおなじみBrillante(ブリランテ)(混声四重唱ユニット)
かわいまき:ソプラノ
  大阪教育大学卒
  CD「まどさんからのおくりもの」、「くつろいで眠るためのうた」他
深川和美:ソプラノ、メゾソプラノ  
   京都市立芸術大学音楽学部声楽専修卒業。 フランス・パリへ留学後、
   '94年フランス音楽コンクールにおいて、フランス総領事賞受賞。
   '99年には神戸市文化奨励賞受賞。CD多数。
KENZO:テノール
   京都市立芸術大学音楽部卒業 ウィーン留学後帰国して活動   
内藤大:バリトン
   京都市立芸術大学音楽部卒業  
長島優子:ピアノ(電子ピアノ)
   同志社女子大学音楽科ピアノ専攻。’81年ドイツ音楽院留学後京都で活動

子どもさんももちろん歓迎。景教碑やキリシタン墓碑の前で、クリスマスの歌を歌います。
博物館には珍しいクリスマスの雰囲気を味わいにいらしてください。
主催はミュゼップです。

皆既月食

(c)花鳥
2011年12月10日(金)深夜
皆既月食。夜空がとても晴れてきれいで、どこからもはっきり見え、ご覧になった方も多いでしょうか。

インターネットで日本以外からもリアルタイムで「見てるよ」の声が飛び交いました。博物館の学生スタッフ達から、「鴨川の三角州からみんなで見てます!」のメール。流れ星を見た学生もいて、「双子座流星群」がもうすぐピークを迎えるので、月食で暗くなったので見られたようです。いいことあるかな。こういう時こそ、天文台で見たかったも。

でも、自宅の庭、月明かりのくっきりした影がだんだん頼りなくなって、闇が訪れるさまを身体で感じていた2時間でした。首が痛くなりました。当たり前のことですが、月が真上に移動したからですね。
自分で撮った写真はブレブレで「月炎上」のようになったので、友人がデジカメで撮った写真です。うわぁ、とてもきれい。
メールやネットやカメラ・・実に手軽ですごい技術を身近に手に入れたものですねぇ、人類は。

イタリアルネサンス・シンポジウム

2011年12月10日(土)
今日は特別展の一つの企画「ヴァザーリとイタリアルネサンスの芸術」のシンポジウム。100人以上がぎっしり!。

イタリアの建築や図版を画像で見ながらの、ヴァザーリについての多角的なお話。
空中回廊の中のたくさんの写真を見ると、なんども廊下が階段であがったり下がったり、かなりの勾配があるのに驚きました。
ヴァザーリという人は、元々「画家」であり、「美術家列伝」という大著の「作家」であり、ウフィツィをはじめさまざまな建物を建てた「建築家」という三つの顔の人です。単一建物の設計だけではなく、「都市計画」や「ランドスケープ」を構想した建築家だった。造園には「思想」を込めていて、途中で頓挫したある公園の設計図を見ると、京都の木火土金水の五行思想に従った街作りと大変似通ってるように思えます。

このころ仕えたメディチ家の「コジモ一世」自身も、細かい都市や建築についてのリクエストをしたといいますから、もしかしてメディチ家の治世というのは、単に大権力をもっていただけでなく頭脳明晰で先々を読み人望があり、芸術や正義や法律など本当に才能を兼ね備えたリーダーだったのではないかと、目から鱗の思いでした。

また古代建築〜ゴチック〜ルネサンスの流れの中で、初めて「修復」という考えが出てきたこと。とってもおもしろいお話でした。

ところで、久しぶりにこの大講義室に入って、突然ずっと昔にここで講演会を聞いたのがフラッシュバックのように思い出されました。中世のお話で・・えーと、ザンクトガレン修道院?、樺山紘一先生だったかしらん。・・わお!その時は、のちにここで仕事をするとは夢にも思いませんでしたね。
人生の「不思議」についても考えなければ。

ウフィツィ

2011年12月9日(金)
このえ〜え感じの街の模型、これがヴァザーリが約450年前に作ったウフィツィ(メディチ家の公館)の模型です。

すごく不思議な建物です。ながーい、棟。もし中庭に迷い込んだら、ずーーーっといって突き当たりになってしまう。どのオフィスも全く同じ、すべて平等な造りになっている。当時としては画期的な思想のもとに作ったようですね。詳しくはぜひ展示をご覧になって下さい。今の私たちから見ると このずらっと並ぶ部屋は機能的なようでいて、端から端まで歩くのに大変で機能的でないような・・。

ともあれ、模型はとても良く作ってあります。
磯崎新氏の設計のゲートも、おかげで上から前から、よくわかります。

それにしても、ずっと「どうしてこの街の家の角が直角でないのか」が頭から離れない日々です。
だって、部屋の中にいても、タンスやベッドがきっちり隅に入らないから落ち着かないのでは?また、屋根の勾配もいろいろかわって、重量が片寄ったりするのでは?家が崩れやすいのでは?と、疑問ばかり。
どなたか教えて下さい。

建築家ジョルジョ・ヴァザーリ

2011年12月7日(水)
今日から、新しい企画展、「ジョルジョ・ヴァザーリのウフィッツィ:建築とその表現」展が始まりました。
わが後輩、哲学(美学)を勉強したのですが「あれ〜っ、ウフィッツィって、あのヴァザーリの設計なんだ〜!」。「あのヴァザーリ」というのは、イタリア美術史研究の方が有名だから。

ウフィッツィって、英語でいうとオフィス。あっそうか!。瞬時にとてもよくわかりやすくなりました。
とてつもなくなが〜い建物、そして川を挟んだ空中回廊。テレビでやってましたが、その模型もあります。上から見ると、直角じゃない家がごしゃごしゃとあるのが、すごく面白い。
日本の中世にはないですね。こういう家の建て方。

ほとんどは写真資料ですが、大学院生のみなさんの説明がすばらしい。
中でも一番「京大博物館らしいな」と思うのは、ヴァザーリに傾倒したり、影響を受けた人の資料が京大にあること。それがこのガラスケースの中です。
和辻哲郎や須田國太郎や・・意外です!

ヴァザーリ君を描いた大学院生のMさんとは、「ヴァザーリグッズを作りましょう!」と速攻お約束!。楽しみが出来ました。ご期待下さいね。

また、美術修復専門の別の大学院生の人、「修復は思想なんです」と岡田先生。
直感的に、とても納得しました。もっと聞きたいです、この話。

博物館って不思議なところですね。

重森三玲庭園美術館

2011年12月3日(土)
京大の正門から歩いて3-4分の所に「重森三玲庭園美術館」があります。
http://www.est.hi-ho.ne.jp/shigemori/association-jp.html
昭和の作庭家・庭園研究者であり、紅葉の東福寺や、松尾大社などの庭園を造った故・重森三玲氏の旧自宅です。生前は石の造形作家イサム・ノグチの信を受け、小林秀雄とも交友があったそうです。
知人をここに案内しました。なんどか訪れていますが、いつも新鮮な驚きを感じます。

元々は吉田神社の社家だったのを、茶室をはじめ三玲流の自宅に改築。
しかし、決してつぎはぎの改築はせず、どこからどこは新しく建てたとわかるような改築をされたそう。巨大な石を中心とする、モダンな枯山水の庭、襖や引手・釘隠、障子の桟にいたるまで全部自分でデザインした大胆な建具。

ちょうど東京では、12月4日から、現代アートで有名なワタリウム美術館で重森三玲氏の庭の展覧会が始まりました。


早速東京の展覧会にも行ってきましたが、若い方がたくさん訪れていて、驚きました。「茶室」とか「枯山水」とか、年配の趣味と思ったら、若い人に人気なんですね。
http://www.watarium.co.jp/museumcontents.html

さて。。。京大博物館の夏の体験EXPO(子どもワークショップ)に来られている方なら、「あれ?重森三玲ってどこかで似た名前を聞いたような?」と首をかしげる方、記憶力すばらしいです!
2009年夏に「古典どっぷり・語りであそぼう」の平家物語を三味線と語りで教えて下さった講師・重森三果さんは、重森三玲さんの直系の縁の方です。

ほら、京大の近くには、とても奥の深い小さな発見がたくさん!

インクルーシブデザインシンポジウム

2011年12月3日(土)
インクルーシブデザインシンポジウムが時計台ホールでありました。
写真は、最後に発表者全員が壇上で感想述べておられるシーンです。
テーブルもなく、マイクも順繰りで、シンプルでよろしい。
真ん中は塩瀬准教授。

建築家や、たんぽぽの家など、各方面で障碍者とともにはたらいている人たちの実践報告。
若手が多く、こだわらない行動力に感心しました。
こういう「好奇心」からスタートする活動も、悲壮感や囲い込み感がなくて、いいな。
これは外野からの感想でしたが。

ハンドブックとワークショップブックが売り切れたので、会場でたんぽぽの家のMさんを捕まえて追加を頼みました。こっちはよく売れるんですよね、埃及考古の図録もばんばん売れて欲しい(笑)

先輩

2011年12月3日(土)
先週のことですが、先輩のS氏来訪。
京大山岳部で、故今西錦司氏と一緒に当時、あちこち探検に行かれたし、その後M新聞の新聞記者をされていて、南極に数ヶ月も行って、そうそう、去年まで地球研の教授もされて・・・私の知る限りでも数え切れないほど。

今は、ちょっと姿が見えないと、地球めぐり(しかも半端じゃない地球半周とか)の旅に出ておられてます。かとおもえば、能や文楽が大好きで・・・とんでもなくいろんなことされてる方ですね。
博物館の開館にも尽力されていて、時々ミュゼップに立ち寄られます。
この時は「こんな研究協力者証を貰ったよ」、と見せてくださいました。
いつもとてもとてもにこにこ、楽しそうにおしゃべり、お会いするとうれくなる方です。ふふ。勝手に写真載せてしまいました。

今日(12/3)は時計台で、インクルーシブデザインのシンポジウムがあります。
http://www.museum.kyoto-u.ac.jp/modules/event/content0201.html

「昔の仲間(たんぽぽの家の方)が来るから、旧交を温めるかな」と。
あっ、そんなところにも・・。ノンジャンルで交友が広い。
そう言う意味で、The Man of KYODAI、と言えるのでは。

輝く銀杏

2011年12月2日(金)
やっと木々が美しくなってきました。
構内の銀杏が輝く季節です。
後ろの煉瓦とよく似合います。

さて、インクルーシブデザイン展は明日まで。
埃及考古展は18日まで。

それから7日からウフィッツィ建築の展覧会が始まります。
古い洋館や大店を見るのが大好きな私には今からとっても楽しみです。

大学祭の風景

2011年11月26日(土)
11月祭の風景を。良く晴れてました。
本部での模擬店は、工学部などが桂に引っ越したので、大分少なくなりましたが、まだ健在。30年前からのお馴染み風景ですね。



でも、一番変わったのは、タイトル。
11月祭ではありません、NOVENBER FESTIVAL(NF)です。このカワイイ看板見て下さい!






まだあるんですか、の「全学連」からの「お」知らせ、です。
「もんじゅを廃炉に!」「さよなら原発一万人集会・日比谷野音」の立看。
後ろの天井高く、「原発再稼働阻止!!TPP粉砕」の勇ましい横断看板が。

ちょっと頑張れって思ってしまいました。



まぁ、こういうお茶目な男子も、昔からの風景。
ウェストの太いメイド服ってあるんですね。
来場した女の子に「バナナコーヒーのみませんか?」と声をかけまくって、みなさんに引かれてました・・。
ストリート演奏というと、結構やかましいものですが、写真の彼は、スピーカーなく、ヘッドホンのみ。だから「無音」ライブ。
やってきた高校生もヘッドホンを借りて聴く。本人は、周囲がどうなろうと、自分の世界に浸ってノリノリで演奏中。でもまったく音は鳴ってない。
京都の即興シーンではちょっと有名な人。京大だったのね、彼。

研究室企画展示

2011年11月25日(金)
大学祭の間、博物館ロビーは「研究室企画」と名付けられた、展示が。
ミュゼップの真ん前は「きのこ」。
「さわったら手を洗って下さい」という警告文も。

平日は担当者(学生)がいなくて野菜の無人販売所のようでもあります。

他には、数学、地球学(ガイア)、AED(は、医学部?)、遺伝子組換プロジェクトコンテスト、地質学、WILD・・・いろいろあります。全部手作りですね。

地球出現!

2011年11月24日(木)
今日は、博物館が19時半まで夜間開館していました。
入り口に、研究室企画として、理学部海洋の研究室の展示の一つ、地球?が出現しています。
天井までの巨大バルーンに、海洋気象図を投影。
夜にはますますきれいに見えて、うーん、とってもいい感じです。
左側のクレジットもガラスに映って、すこし不思議ですよね。

さて、大学は11月祭。
寒さ厳しいですが、博物館でエジプトを見て、11月祭で屋台を冷やかして、吉田山で紅葉を愛でる・・・そんな地球一周・吉田逍遙、この週末にされませんか?

エジプト発掘ものがたり

2011年11月21日(月)
開催中の「埃及考古」展、大学生協とタイアップイベントがありました。
生協のカンフォーラ(こじゃれたカフェレストラン)で、エジプト料理を食べて、発掘調査に行った阪口先生のエジプトよもやま話を聞き、そのままみんなで夜の博物館に行って埃及考古展の見学をガイド付きでする、という凝ったもの。

料理はエジプトで一般的な「コシャリ」というメニュー。
美味しくて調子に乗っていっぱい食べたのですが、すみません、写真を撮るのをすっかり忘れてました。阪口先生に泣きついて、ほんもののエジプトで撮ったコシャリの写真貰いました、これです。
生協カンフォーラで復元「コシャリ」は、ごはん+ペンネ+色々豆類にピリ辛のトマト肉ソースを掛けたもの。これにお好みで「酢」かけます。私は「酢」有りの方がさっぱりして好き。
ごはんと麺の混ぜ混ぜ、というと・・・神戸のそばめし、似てます(笑)
もちろん、京大のビール「ルビーナイル」とか、「ブルーナイル」とかも賞味。

あっ、阪口先生のお話は、「砂はさらさらなので、発掘すると翌日になるとまたすっかり埋まっていることがあったり」「現地のワーカーさんの働きぶり」など、面白い話ばかり。

夜のひっそり博物館も 一行の和気藹々で、あったまりました。

榎忠さんの鉄とタクト

2011年11月18日(金)
今日は神戸の話題。兵庫県立美術館で開催中の「榎忠展」で鉄の作家・榎忠さんと指揮者の佐渡裕さんの対談がありました。

とにかく強烈な個性の方、右端が「ローズさん」こと榎忠さんです。この恰好も昔大阪で展覧会をされた時に会場の一区画でテント屋台で「ローズの店」をつくり自らローズさんと称して自身を作品化。以来、時々ローズさんになって言いたいことを言う。

で、彼の本当の作品・鉄のアートといっても半端じゃありません。作品はものすごい大きさと重量なので美術館の搬入口から入らず、クレーンとか特殊な入れ方をしたと聞きました。
このトークの後ろも作品の一つ。全部、鉄です。
榎忠さん「もしこの膨大なパーツのちょっとした部分が折れて、だれかがくっつけたとしても僕は分かる。その人が『ここがいい』と思ってくっつけるくっつけ方と、僕が『ここにこうやってつけるのが一番いい』と思うつけ方が絶対違うんだ。」

で、佐渡さん、京都芸大出身。

佐渡さん「200年前の楽譜だけを手がかりに、先週は東京、今日はフランス、数日後にはドイツでという風に、それぞれ着いたら、たった3日のリハーサルで100人の別々の意志と力量の人のいるオーケストラで僕風のひとつの音を作りだすんですね。厳密に言うと、そんなことできっこない。
だから、最近の指揮者では『わかりやすい』『誰が見ても揃う』指揮法をする人もいる。確かにそうすると、わりとすぐきちんと演奏できるんです。でも僕はそれは違うと思う。摩擦があって、苦労して見づらくて合わないかもしれないけど、その中でものすごく努力して作り上げていく音、それを大事にしたい」

インクルーシブデザインって、こういうこと(考え方)かも・・・と思いましたよ。

尊厳のデザイン

2011年11月16日(水)
今日から「尊厳のためのデザイン」(と思っていたら)「インクルーシブデザイン」展が始まりました!(「埃及考古」展もやっているので、今は、常設展+二つの企画展が平行して開催されています)

少し前はユニバーサルデザインと言っていた日常のものや社会のデザイン、子どもや障碍者、力の弱い年配の方などが社会で暮らしやすいために工夫されたデザイン、もういっぽ「人」に寄り添って、「誰かのためにきちんと使いやすい」形にするのがインクルーシブデザインということ。要は、「町や社会、そして人の生き方をプロデュースする」のが「デザイン」かな。

さて、この写真は展示室内の「アサノハウス」と名付けられたスペース。浅野翔さんの部屋を丸ごと持って来たそうで、週末のワークショップでは「日常の中に潜むあることがらを発見する」ための舞台でもあります。

奥の半跏思惟ポーズは担当のS准教授、そしてにっこり笑ってカメラ目線でいるのはこの道の先達で、企画展実行委員会のたんぽぽの家のMさん。

いくつもの展示の中で一番心を打たれたのは、やはり一番の尊厳の場、遺体を「包む」、でした。
一番「日本人」の心の奥底に綿々と伝わってきた「自然と尊敬と慈しみと様式の文化」を感じました。これは本当に素晴らしいです。

あなたはどう思われますか?

Shall we dance?

2011年11月13日(日)
「らったった〜♪、ららら♪」とShall we danceのテーマが聞こえてきそうなのは・・

照れているO館長。
京都賞の授与式で関係者出席をするため盛装の一瞬です。

いつもいつもO館長はチョッキとかセーター(しばしばinsideout)、夏は半ズボンやサンダル姿で、にこにこ子ども達に授業をしたり学生を引き連れている姿しか見たことがありません。

でも、こういう恰好も、よく似合う。
きっといつも心の中で、数億年前の海中を アンモナイトや三葉虫とShall we dance?
冒険と夢が胸一杯つまっている館長。

よいしょっと(笑)。

ではこれを↓
http://musep-days.blogspot.com/2009/09/blog-post_04.html
(ミュゼップだより記念すべき1日目の日記)

あるいは、これもデフォルト↓
http://musep-days.blogspot.com/2011/07/blog-post_09.html



ホームカミングデー其の弐

2011年11月12日(土)
梅原先生の講演があんまり真面目だったので、
懇親会の様子は気を取り直して、1日の2回目のアップです。

懇親会では、応援団(結構すき)とチアリーダーたちが熱演。
ほんとはチアの演技を撮りたかったのですが、わたしの手にはお皿とグラス。あっカメラ、と思ってるうちに終わっちゃいました。すごいかっこいい演技でした。
いつも体育館の前で練習してるのは博物館から見てるんですけど、こういうパーティ会場でされると迫力ですね!

メンバー達、とってもかわいい。礼儀正しく元気いっぱい。いいぞ!
私も応援してもらいたいな〜

ふれーふれーミュゼップ!←自分で(苦笑)

ホームカミングデー梅原猛氏講演

2011年11月12日(土)

京大のホームカミングデー。
いろいろ催しがありましたが、午後には梅原猛氏の講演会。
86歳の哲学。

東日本大震災は、文明災でもある。科学技術文明の発達により享受している原発が事故で災いを起こす、現代の文明そのものが問われたことで、哲学者としてショックであったと話しはじめられました。

デカルトからざっと哲学史をおさらいしていくなかで、随時、ご自分の考えをわかりやすくのべられる。能「白楽天」における世阿弥の「うたは人間ばかりか、ウグイスやカエルさえも歌うものであり、雨の音、風の音もまた歌である」という考えを披露され、ハイデッガーの「人間だけが詩をよくし、それが理性の哲学の必然的に辿り着く狂気の沙汰の文明からの救い」に対抗。
そして、西洋に於いて科学技術文明の危機を救う哲学は存在しない、と。

古代エジプト思想の太陽神ラー・水の神イシスがあったように、近代においても、農耕文明の基本である日と水の神を忘れてはいけないのではないか。
原発エネルギーの行き詰まりから、自然エネルギーを考える今、エネルギー問題を超えて哲学の問題としてもかんがえるべきで、そういう「新しい科学」「思想」「政治」が日本、この京大から生まれ、人類に貢献してほしい、と格調高く締めくくられました。

先日の山極壽一氏の「ゴリラもうた(ハミング)をうたう」という話を聞いたところだったので、比喩にしても「歌は人間だけが歌うのではない」という白楽天、そしてなんどか口にされた今西錦司氏、西田幾多郎氏への敬愛・・が心に残りました。

暖かいまなざしで、メッセージを熱っぽく語る86歳のお姿、心動かされました。

京大のなつかしい風景画

2011年11月10日(木)
12日の土曜日は京大ホームカミングデー。つまり全学同窓会。
博物館も卒業生がたくさん来館されます。
で、ロビーの柱で、ささやかに京大の建物の水彩画の展示をすることになり、
雨のふらないうちに、と今日準備しました。
描いたのは、滋賀の小畠ゆかりさんという方。

「ここ、知ってる」というところやら、なつかしいねぇ、というところやら。
1週間ほどの展示ですので、見に来て下さいね。

裸のサルと毛深いヒト

2011年11月9日(水)
今日は京大で人気の「ゴリラの先生」こと山極壽一氏が鹿ヶ谷の「法然院・夜の森の教室」でお話。
肝心のお顔が隠れてしまってうまく写真に撮れませんでしたが、お寺のいい雰囲気でしょう。
スライド、ビデオなどを交えて、斬新で濃い話。
類人猿とヒトを比較しつつその特性と、では「ヒトとはなにか?」「ヒトはどう生きるべきか」という問いかけを含むお話で、そこが一番おもしろいとおもいました。

ヒトと類人猿は脳が発達したせいで、消化器が小さくなり、胃腸が弱いという話。
類人猿は2000万年前が全盛期で、その後減少の一途、今は絶滅寸前という話。

ヒトの辿ってきた道の中で、「なんのためにそうしたか」でなく「どのように解決したか」という考え方で、つまり「淘汰の進化」(強い者が生き残る)ではなくて、「nitche construction」(弱味をカバーすることによりヒトは発達した)、ということらしい。ふーむ。

そして、チンパンジーやニホンザルと違ってゴリラは「負けない論理」=「勝ち組はいない」という社会を形作っているという。ふーむ。「名誉という建前」を阿吽の呼吸で了解するというのは高度な脳活動ですよね。

こんどはNHK「ダーウィンがきた」でも放送があるらしいです。
あ、「ダーウィン」ってちょっと皮肉かも。
総合
11月13日(日)
午後7時30分~8時00分
 「思いやりいっぱい!ゴリラの大家族」


ミュゼップでも、ゴリラ保護のポポフ基金の絵はがきなど売ってます。

ライブ旅愁@吉田寮食堂

2011年11月7日(月)
今日はひとつ、京大の中の出来事を・・。

吉田寮は、昔からあって、昔そのままのたたずまいの木造の寮。
取り壊されると言われながら、頑張ってそのままあり、映画「鴨川ホルモー」では吉田寮も舞台で どんなびっくり破天荒なことが起こっても全然普通に思える、そんな懐の深さがある地帯です。

ここで今日はおおたか静流内橋和久の「ライブ旅愁」。
おおたかさんは、にほんいちうまい歌い手。である意味女傑。
床は剥げ、天井は抜けているのに、ものすごくあったかいライブ。途中でおおたかさんに操られた学生の飛び入りダンスがやんやの喝采。
アンコールのはなたいようあめでは、この吉田寮が輝く光に満たされていくような錯覚になる演奏でした。いやいや、すごかったですね。

大学って、いいところだなぁ、と改めて思う。なにやってもいいんだもの。

Live and let live

2011年11月6日(日)
今日、O館長の「幼稚園からの同級生」が来館。
とっても素敵で気さくな女性・お二人。

そのうちの一人の方のお名刺がかわいい!&いいことばが書いてありました。
Live and let live

検索してみたら、この訳もいろいろ。
「己も生かせ、他も生かせ」とか、「世の中持ちつ持たれつ」、
ジャズの小曽根真さんが作った震災応援CDのタイトルは「Live and let live, love for Japan」だった。

「もっと宣伝しなさいよ」と、ハッパをかけられました。
はい、そのとおり。
またなんども来て下さいね〜。お待ちしています。

生きた子ども博物館

2011年11月5日(土)
今日は子ども博物館の日、
生物専攻の学生さんが連れてきました。

「しょうすけ」って言う名前の女の子です(写真)
ヒョウモントカゲモドキ、
そろそろ脱皮時期ということで身体が白くなりかけ、
尻尾がすごく太い!
栄養をここに蓄えるそうで、「今はちょっと餌をやりすぎてメタボなんです」。

顔はアップで見ると犬の顔に似ていて愛嬌あります。
結構耳が大きい。耳たぶがあれば、犬だなぁ。
ということで、写真は↓


テーブルの上を、のしのし・・じゃなく、ちょこちょこ。
きっと、おっかなびっくりですね。

クロスメディアカンファレンス

2011年11月1日(火)
ひさびさに、外部講演会にでかけることができました。

「KYOTO CMEX 2011」の今日はクロスメディアカンファレンス
http://www.kyoto-cmex.jp/event/#cmk

この10年でなにが変わりましたか?という進行役の問いに、
東映の方(アニメ)、ゲーム業界、弁護士・・パネリストの方がいろいろ答えてましたが、自分でも考えてみました。
10年前は、「ケータイ」だったのに、いまは「ソーシャルメディア」。
ケータイは、人と人のつきあい方を変えましたが、
ソーシャルメディアは名前のとおり、社会ごとごっそりかわりつつありますよね。

映画、ゲーム、アニメ・・みんな京都で盛んです。でももっと新しいモノを作らなければいけないんとちゃう?とも思いますけど、自分ができもしないのにそういう(笑)


これは10月1日にあったCMEXのイベントの一つ。マンガミュージアムの4階建ての二つの建物の外壁に映像作品を投影し、みんな芝生でビール飲みながら見てるんです。
この時は、とても楽しい一体感がありました。




ごーっと音がしていろんなものが流れていきつつあるような気がするくらい
変化の潮流のまっただ中。
これからどうかわるか、セカンドウィンドを待つ気分、いざっ・・・ってファイト湧いてます。

書くモノ

2011年10月30日(日)

いやはや!今日はめっちゃくちゃ忙しかった。有り難いことです〜。
でもあまりに不意打ちだったもので、ほとんどパニクってました。
午後からはいつもの日曜日になったけど、午前中は「はやぶさ展」をちょっと思い出しました(笑)。

写真撮る暇なかったので、とりあえずこれ。
先日「書くモノ」のワークショップのためにいろいろ誂えた文具たちのうちの一つ。
8㎝くらいの箱に入ったミニミニ硯と組み立て式の筆セット。
学生スタッフが「気になります〜!私こんなの大好き!」と言ってくれた。

これと巻紙持って、駅のホームとかで手紙書いてたら注目されちゃうでしょうね。
やってることは、ケータイメールと同じはずなんですが・・・(笑)

縄文の木こり達

2011年10月29日(土)
時計台ホールで「文化遺産と科学─縄文の木こり達─」という公開講演会がありました。


いま、博物館で「埃及考古」展の実行委員長をされてる泉拓良先生の講演も。
えっ、泉先生って、中東発掘の専門では?とおもっていたら、実は元々は「北白川の縄文遺跡」の研究者だったということで、素人の私はびっくり。


とてもわかりやすくて、研究者というのは、研究力の他にも、人望、プロデューサー力などいろんな能力も必要なんだろうな。。。と想像していました。


泉先生の講演の最後のスライドは「埃及考古展開催中」というしっかり宣伝(笑)
ありがたや!

百万遍古本まつり

2011年10月29日(土)
今日から11月3日まで百万遍知恩寺で「古本まつり」。
夏の下鴨神社と秋の百万遍のふるほんまつりは楽しいイベント。
インターネットで古本も簡単に買えますが、やっぱり、この古本の粉っぽさというか、匂いと黄ばんだ本の背表紙・古い草紙を見ながら、値踏みされてるような古本屋のおやじさんの視線を感じながら、歩く楽しみは堪えられません。
今出川通沿いの古本屋、出版社は、店の前にも出しています。



←知恩寺の中は異世界です
http://www1.kcn.ne.jp/~kosho/koshoken/event.html


博物館も古本を売るかな。
ミュゼップにも、いくつか古本ありますが、手放すのが惜しいので、売らずに本棚に置いてます。

こんなんじゃ古本屋には到底なれません。

中山道

2011年10月23日(日)
今日は時代祭、昨日から順延されて実施されたようです。・・というのは、市中を通っていないので見てない。いつもなら平日なので烏丸にある本社から見ているのですが今日は博物館。
時代祭は、平安建都1100年記念で実施された「あるく博物館」。斬新なアイデアと思います。
それにしても、3時間位延々と行列が続きます。衣装をつけて歩く方々、ご苦労さまです。

歩く、といえば、先日、関東のさる研究所の先生が来られた際に、「夫婦で中山道を歩いている」というお話をされました。
いま、旧街道を休日ごとにちょっとずつ踏破するのが流行っていると聞きましたが、実際にされている方は初めてです。

宿ごとに、蕎麦やで一杯が楽しみ、とおっしゃいます。
歩いたら、本当に昔の交通や要所の施政意図なんぞがわかってくる、とも。
次は草津とおっしゃってましたから、もうゴールは目の前。

ちょっと憧れます。
草津といえば、石部宿、香の泉(お酒)を二月に蔵元で飲んだことがあります。柄杓で大きな酒樽からすくって頂きましたら、おいしいのなんのって、甘露甘露(笑)

街道沿いはみな裕福で昔の面影がありますね。

書くモノと書かれるモノ

2911年10月22日(土)
今日は文字のワークショップ。
「書くモノと書かれるモノ・・筆記具と被記具」の技術史のお話。

1時間目は「世界中の文字の歴史」、言語は何千とあるけど、文字は現在「エジプト象形文字」系と「漢字」系の二種しかないんですって。

体験では、「粘土に楔形文字を書いてお守りを作ろう」。この写真です。
でもぶきっちょな私は「神よ、私を良く守りたまえ」という文の「神よ、私を」と書いたところで一杯になってしまいました。隣の方の手元を覗くと・・もっと小さく書かなきゃいけなかったんです。えーい、めんどい!どうせ私は書記官にはなれません。

2時間目は、港千尋さんと泉先生の対談、レバノンの石棺の文字、青銅板の(偽)呪文などの写真をみながら、「書かれるモノ〜石、鉛板、紙〜によって、書く内容=石には契約や休戦協定、板は掲示板など、と違う。
「のろいの鉛板」では、一般人が神さまに呪いを伝えるのに死者の霊に託していたこと、「公衆浴場で私の服が盗まれた。なんてことだ、盗んだヤツに災いを!」。
今の私たちは笑いますが 当時の市井の人の腹に据えかねることが書いてあるらしい。

3時間目は、いよいよ空中描画。ちょっと機械の調子が悪くて、先に奥村昭男先生のフォントとそのアニメーションのデモを見せて貰い、その後、治った機会で、空中描画の体験。

参加者から体験した彼女は初めてなのにとっても上手でした。モニターに映っているのは空中に彼女が書いた「由」と言う字。空中なので奥行きの感覚が取れず目視も揺れて、難しいらしい。

しかし・・・朝からびっしり慣れない授業(笑)。つ、つかれた〜

ワークショップの前夜

2011年10月21日(金)
毎日埃及考古展は好調のようです。
明日、22日(土)はワークショップがあります。
レバノンから借りている呪いの鉛板や、ロゼッタストーンを待つまでもなく、人は昔から思うことを「書いて」来ました。その「道具」史に焦点をあてたとても興味深いワークショップ。


私の大好きな港千尋先生(『文字の母たち』 他 映像博の時にもたくさん本をうりました)、それから泉先生によるガイドや、最新のウェアラブルパソコンの技術を使った「空中(バーチャル)描画」など・・・中身、濃いです!


今日は、前乗りされた空中描画の大崎さんや、港さんとちょっと一杯に参加させてもらいました。しやわせ!お話がとにかくおもしろい!
「人間の舌は『まずいもの』を食べるためにあるんですよ」とおっしゃる。
は?。あっ、親鸞の「善人なおもて往生す、いわんや悪人をや」が如し?。わはは。酔っぱらいの禅問答(笑) 


明日、是非お越し下さい!「ガラガラと音を立てて、城が崩れるような」カルチャーショック、まちがいなし(笑)

図録できました!

2011年10月20日(水)
今日から始まった埃及考古(エジプトこうこ)展覧会の図録ができました!
ぎりぎりセーフっ!
今日、倉庫に納品されました。山積み。

カラーで写真がいっぱい、しかもデザイナーさんが素敵なレイアウトを作って下さり、気に入っています。
その上、なによりも・・・!
京大やそのほか考古学の教授や研究者の方々13人がそろって執筆、
特に編集委員の四人の先生方はなんと直前まで徹夜徹夜で仕上げてくださった中身の濃い、渾身の一冊です!

エピソードコラムがあったり読みやすいし、「考古学」って土を掘り掘りしている地味な研究と思っていたら、織物や小説家とも関係があったり、160㎝の背の高い人骨のこととかとにかく「ガクモン」の黎明期のことが透けて見えるとても意外で面白い本です。
なんでも「人間の信頼」が一番だな、と思えます。

たくさん刷ったので、是非買って下さいね!
税込み1000円で郵送販売もしています

【お問い合わせ】
075-751-7300
http://musep.jimdo.com/お問合わせ/

埃及考古(えじぷとこうこ)

2011年10月18日(火)
明日から始まる「埃及考古」展の記者発表と関係者発表会が行われました。

これものすごくおもしろいです。
年に一度くらいは、日本ではどこかの博物館でエジプトの展覧会がありますが、
それは金のマスクや秘宝など「もの」を見に行くのには楽しいのですが、
今回の京大博物館の「埃及考古」展はひとあじ違います。

ロンドン大学のベトリー教授と京都帝大の濱田耕作教授との師弟の厚い信頼が礎となって始まった日本の考古学の歴史。
文学部資料館に収蔵されていたエジプト資料からそれらを解き明かします。
歴史を遡って見ると、一つの学問が学問として成り立っていく間に、どんなに「人の心」が重いものか見えてくる、とてもおもしろい展示です。

さぁ、明日から来館をお待ちしています!


写真は絶世の美女・ネフェルティティの頭像レプリカ

出会いもの

2011年10月17日(月)
さて、いよいよ秋です。
この写真を見せたいためにアップしました。
うれしい、今年お初のマツタケちゃん、鱧とマツタケの土瓶蒸し。

え、公私混同?
わはは。この店は、以前、博物館の企画展、「映像博」の打上をやったお店だという、博物館と深い因縁の(いや全然深くない)あるところ。だから許されよ。

銀杏も秋、そして、名残の鱧と、走りのマツタケ、であいもの。
いい季節となりました。

いよいよ明後日から埃及(エジプト)考古展、はじまります。
この十日間、日本史展示室の一部を閉鎖してまで、突貫工事で展示設営をしてたんですから。
これはもう、大大期待大!です。

へうげもの

2011年10月16日(日)
昨日と打って変わって、今日は来館者激少なし・・。
静かな湖畔の・・・と歌いたくなるような静けさ。
その中で、めっちゃめちゃ元気な女の子が来てくれました。

「石が大好きなの〜」とあれこれ石をさわって、矢継ぎ早におしゃべり。
孔雀石を見ては「フェルメールの真珠の首飾りの少女の絵の青(緑)なんだよね〜」へぇ〜、そうなん!知らなかった。賢いなぁ。

蝋石を一つ買ってくれて、封筒からお小遣いを出します。
封筒には、使ったお金がちゃーんと書いてあるようです。
「茶の湯の道具」えー、茶道するの?、ここでお母さんが補足「『へうげもの』というアニメをいつも見てて、最後にお茶道具シーンが出てくるんで、私(お母さん)が茶道にはまってしまって」へぇ、そんなアニメあるんですね。
古田織部・・し、渋すぎ〜。

あと、中身は忘れてしまいましたけど、もっともっとおしゃべりしていきました。
元気いっぱい、太陽が身体からさんさんと輝いてるような「石大好き少女」ちゃんでした。

また来てね。

玻璃の玉

2011年10月

友人がイスを買うのにつきあって古道具屋に行ったら、
棚の上にこいつがころんといて、どうしても欲しくなって買ってしまいました。
もしかしたら私はガラス系に弱いのでしょうか。
ま、ミュゼップに転がしておきます。
欲しいと言われたら、そこは同じ趣味の狢(とは言いませんね)、嬉しくなります、きっと。

さて、この玉を持って行った時に、学生スタッフから即座に「漁網のブイですね、なにするんですか?」と聞かれました。さすがです。わかんないものは学生に聞け、ですね。

でもこの手吹きのようす、いいでしょう。掌にすっぽり暖かみがあります。
玻璃の風船、かな。なんて大げさな(笑)

お月見

2011年10月12日(水)
昨日電話もらって急遽の集まり、中京区のある神社でのお月見の会。
今年はいい具合に中秋が二回?
博物館の館長をはじめ、スタッフたち一行です。

神社のお座敷で上品に仕出し弁当を頂き、満月を見上げ、自然の音に耳をすませ・・
もちろん、御神酒のお下がりも頂き、まさに花鳥風月を愛でてほろ酔い気分の面々。
うーん、みやびですね〜!

帰り際に「あっそうだ、写真撮りましょう」ということで撮ったもの。
実は、本当〜に真っ暗で、シャッターを押すときは何も見えず、ほんとに当てずっぽう向けてとりました。3枚撮ったら、この1枚、結構ちゃんと入ってて成功でしょう?

円山で

2011年10月9日(日)
昨日、今日と、円山野外音楽堂でコンサートの仕事。
http://kyotomaruyama.jimdo.com/?logout=1
晴天のおかげで、恒例の大盛り上がりエンディングも無事終了!

昨日は、博物館の事務の方、今日は博物館の監視員の方と会場でお会いしました。
うれしいな、ありがとうございました!

普段運動しないくせに、こういうときはさすがに裏方として走り回るので、帰宅した今はよれよれになってます。明日は筋肉痛?