2011年7月12日(火)
明日から始まる「花の研究史」展の内覧会。
担当のN先生の熱い解説。この先生は実に博物館の全体に目を配っておられるのがわかる展示でもあり、京大博物館ファンの方には結構ツボにはまるところがあるのじゃないでしようか。
例えば、写真はご存じ今西錦司さんのフィールドワークで採取した植物標本のコーナー。
映像アーカイブステーションでも定番の、カラコルム・ヒンズークシ探検、大興安嶺、とお馴染みの名前が続きます。
動物や人文系の研究資料は基本は「囲い込み」。つまりどれだけ珍しい資料を「自分だけが」持っているか。それが研究のオリジナリティになるのかもしれません。ところが、植物学というのは、どんどん人に貸し出して、研究しあう。とてもオープンなんだそうです。なるほどねえ。
もう一つびっくりしたのは、押し花状態の植物標本は、水につけて「戻し」、DNAなどの測定をし、その後また「乾燥」させればよいんだって!
干瓢とか干し椎茸みたい。
「押し花」は古今東西、新聞ではさんで作ってきたそうです。地下の収蔵庫、未整理の段ボールの山(気が遠くなるほどたくさんあります)の一つ、1923年奄美採取の標本の箱を見せてもらいました。新聞の間には採取した植物がたくさん挟まってます。
でも私の目は、この「古新聞」に釘付け!
読むと大正時代の「大阪毎日新聞」、そして出版社の広告欄らしい・・。なになに?「成功談苦心談」、「平家物語」、「●無法蓮華経」南かな?「落語喜劇●●頓智・・」うわぁなんて書いてあるの?!!頓智っていうのはクイズのこと?
江戸〜明治初期に陶器輸出の際に包んでいた反故が浮世絵の大量海外流出のきっかけになったように、「包み紙」としての新聞の価値、これは、面白いですね。
だれか、こっち(古新聞)の研究しないでしようか?(笑)
そういえば、浮世絵の蒐集と海外流出もシーボルトが絡んでるそうです。
シーボルトといえば、植物学が有名ですけど、こんなところにも出てくるなんて。
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